流れ着いた先に。その1

夜、横断歩道の向こうに

明かりが見えた。

一階の商店でおじさんが新聞を広げている

二階に目をやると、アパートになってる。

ああいう生活している方もいるのだな。とぼんやり見てた。

今は借りているけど、、、私が?まさかねーと思った。

 

その頃

夫はうつ病になって3回目の休職中。

結婚して12年目にしてできた我が子はまだ2歳。

でも、なぜか、お金に困ったことはなかった。

不思議と無かった。

 

ホントに神様っているな。

退屈が嫌いな神様が私にはついてると思う。

 

貸家に移る前に住んでいた分譲マンションで

夫が吐血した。

真面目な夫はゲーゲー血を吐いても

口に血が付いたまま、床の後始末をしていた。

私に隠していたのだ。

でも、隠しきれるものではない。

後から後から出てくるのだから。

 

救急車を呼んだ。そのまま入院。

何があかんかったのかな、、。

半泣きで暗い道を歩き病院から家に戻った。

 

退屈が嫌いな神様はそんな時でもエスプリをくれた。

 

搬送先の病院、とりあえずの部屋に運ばれた夫

モウロウとしている彼がモゾモゾしたので

20代女子の看護師さんが

「トイレですか?お手伝いしましょうか?( ´∀` )」

夫は寝言のように

「えー。そんなことまでしてくれるんだ、、。ムニャムニャ。」

 

夫よ。何を想像したんだ?😧

 

一週間して退院。

胃の穴も塞いでもらい、ピロリ菌の除菌もバッチリ。

お世話になった看護師さんたちに 

二度と戻ってきちゃダメ。と書いた色紙をいただいた。

 

 

つづく。